農業は休みないって本当?繁忙期&閑散期のスケジュールを現役農家がひっそりと公開
「農業=休みがない」なんてイメージ、ありますよね。
休めないのでは?という理由で、興味があっても農業に踏み出せないという方もなかにはいらっしゃるかもしれません。
たしかに自然が相手の農業は、普通の会社勤めとは生活スタイルがちょっと異なります。
このギャップを受け入れられないと、農業はしんどく感じてしまうこともあるでしょう。
そこで本記事では、「農業に休みない」というのは本当なのかについて、実際のスケジュールをもとに検証してみました!
- 田舎出身でUターンした田舎在住者
- 超小規模稲作農家の跡取り娘
- 在宅ワークで自宅開業にも成功!
田舎暮らしや自宅開業、両親との同居生活などについて日々発信中!
家族経営の弱小農家なので、大規模法人農家への就農や独立を目指している方にはあまり有益ではないかもしれません。
兼業ありきで、ちっちゃく農業を始めたい方に参考になったら嬉しいです。
農業は休みないって本当?【稲作農家の場合】
我が家では、お米(とちょこっと果物)を栽培しています。
なのでこの環境をベースにお伝えしますね!
ただし、週休2日などとはっきりしたスケジュールではありません。
細かいスケジュールは次項で紹介していきます。
繁忙期のスケジュール【小規模米農家の場合】
私が住んでいる地域において、稲作の農繁期は5月と9月です。
果実に関しては、収穫期の10月〜11月が農繁期になります。
ここではピックアップして稲作の農繁期である5月のスケジュール(1日)をざっくり紹介します。
もちろん日によってばらつきがありますが、農作業にあてる時間は、大体1日8〜9時間くらいです。
がっつりフルタイムですね!
余暇の時間は今まではTVを見たり、ゲームしたりしてました。
在宅ライター業を始めてからは、夜間の時間で執筆を進めています。
農繁期にはこのスケジュールが3週間〜1カ月間毎日続きます。
この時期は、休みがなくてしんどい気持ちよりも「終わらない!どうしよう」の気持ちで毎日必死です。
作業の進捗が予定よりも大幅に遅れているときには、日雇いのアルバイトの方を数名雇って、お手伝いしてもらうことも……。
閑散期のスケジュール
作業を伴うけどそんなに忙しくない時期は、6〜8月です。
3〜4月についても、我が家はあまり忙しくないのですが、一般には5月並みに忙しいと思います。
(我が家では、3〜4月におこなう種まき作業を数年前から外注に切り替えたため、現在は比較的ゆったり過ごせます)。
ここでは、農閑期である夏場のスケジュールを見てみましょう。
大体こんな感じで生活しています。
農作業は、草刈りor肥料&肥料散布がメインです。
私はこの時期だけ天候をみながら、朝に日雇いのアルバイトをすることも。
アルバイトがないときは、在宅業をしています。
ほかの仕事を入れているため私は携わっていませんが、通常だと朝の時間帯には田んぼの見回りをして水の調整管理をする時間が1〜2時間程度必要です。
これを加味すると、農作業にあてる時間は1日平均4〜5時間になると思います。
農繁期のおよそ半分です!
また、午後から猛暑になる日には朝に農作業を入れて、夕方は休むスタイルをとることもあります。
夏場は、農作業をする時間帯が短いので、こんな感じで比較的自由がききます。
私の場合だと「農業×バイト×ライター業×ブログ作業」と、多いときには4業種掛け持ち状態になります。
ブログはほぼ趣味みたいなものですが(笑)
そのため、元気がある方なら9〜17時のフルタイムワークをして、帰宅してから数時間農作業するといった生活も可能かもしれません。
農業が休みになるのはこんなとき
農繁期と農閑期のスケジュールを紹介しましたが、「1日休みになる日はないの?」と疑問を抱えた方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、1日休みもちゃんとありますのでご安心を。
1日休みを取れるのは、ずばり「天候が悪い日」です。
雨の日が続けばその分だけ連休になります。(逆に晴れる日が続くと……ですが)
田んぼに入る水の調整管理は必要なものの、1日1〜2時間程度ですので、朝だけチェックしてそのあとは休暇とすることも可能です。
また、12〜2月の冬場はあまり作業がないため、長期休暇も取れるでしょう。
冬場は出稼ぎにリゾートバイトをしたり、期間限定でカフェを経営したりする農家さんもいるようです。
この時期に旅行するのもよいかもしれません。
冬場は閑散期になる観光地も多いので、旅館やホテルの宿泊費も繁忙期より安くなっているケースも珍しくありません。
我が家では、冬場ではないものの、6月の梅雨時期に1泊で温泉へ行ったことがありました。
在宅業も始めた今となっては、天候が悪いと執筆や他の仕事に時間をたくさん充てられるので、私の場合は何もせずに丸1日休むことはありません。
農家さんは、毎日働くことに慣れているので、短い時間でもなんだかんだ働いてしまう人が多いかもしれないですね〜
休みがないのはこんな農家
稲作をしている我が家では、長期休暇をとることが可能です。
しかし、業態によっては「年間休日0日」の農家さんがいるのも事実です。
たとえばこんな農家さんです。
- 野菜や果物の複数栽培をおこなう農家
- 家族のみで畜産を営む農家
野菜や果物の複数栽培
時期を分けて複数の作物を栽培出荷している農家さんは、やはり忙しいでしょう。
作物を植えていないときも、土壌整備をする必要があります。
畜産
畜産業は、動物が相手なので当然ながら日々のお世話が欠かせません。
従業員の方がいれば、交代で休みを取ることも可能です。
しかし、家族経営の場合なら、数日休みをとって遠くへ出掛けるといったことは難しいかもしれません。
最後に:「農業=休みない」でも嘆かない
「本当に農業には休みがないのか」を小規模稲作農家目線で記事にしてみました。
- 農業に休みは「ある」
- 農繁期はフルタイム、農閑期は1日4〜5時間労働
- 稲作の場合、悪天候時や冬場は長期休暇を取ることが可能
- 野菜や果物を何種類も出荷していたり、畜産をやっていたりすると休みを取るのは難しくなるかも
やっぱり、フルタイムの会社員で働いたほうがよいのでは?
そう思う方もいるかもしれませんね。
しかし、毎週2日休みがあったときよりも、今のほうが休日を有意義に過ごせるようになったな〜と私個人としては感じています。
雨の日なんて朝起きて、ガッツポーズしてしまうほどです(笑)
会社員時代は、休日が苦手に感じるほどのワーカホリックだったので、このくらい不定期で休日が訪れた方が、自分にはちょうどよいのかもしれませんが……。
普通は、周囲の会社勤めの方と比べてしまい、みじめに感じてしまう方が多いと思います。
それでも、周囲と比べて気に病む必要はありません。
人と比べて嘆くよりも「次の休日に何しようかな」と思いを巡らせたほうが、そこに向かって一段と作業を頑張れます。
農作業に連日取り組んでいる分、休みには思いっきり好きなことをしながらリフレッシュして自分を労うと、人生の充実度や幸福度もなんだか増すような……。
そして、また次の(いつ来るかわからない)休みを楽しみに作業を頑張る!
あなたがもし農業を始めた際には、休日が少なくても悲観せず前向きに捉えて日々の作業と向き合ってほしいです!
応援しております!
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